精神をみつめる事が大切 2
ウスペンスキーがグルジェフにはじめて会ったのは1915年だが、1898年には『第四次元』という本を書いて名声をかちえ、30代の半ば頃1913年までにはロシアの若手の知識人の中ではとびぬけて前途有望な人物となっていました。
また1911年には『第三の思考規範』という水際だった深遠な哲学書を書き終えています。
実は同書には聖者となる手がかりが含まれていました。
たとえばマルマラ海での経験です。
波の活気のある動きを見ていただけで一瞬ウスペンスキーの意識は高揚し、純然たる力と途方もない健康や強さを感じるオルガスム感覚を体験したのでした。
ここにおいては、純然たる高揚によってどうしてか感覚の力が増幅されています。
ウスペンスキーは、この体験は新しい生き方や自由とつながることを感じていました。
が、この体験の真の意味を理解するところまでは行っていなかった。
もしこのような体験の真の意味を把握していたらウスペンスキーは聖者になることができたでしょう。